国立科学博物館には、江戸時代の学者・貝原益軒が著した『大和本草』が所蔵されている。本書は日本産の動植物や鉱物を体系的に記録した本草書であり、それまで中国の本草書に依拠していた日本の博物学に対し、日本独自の実情に即した知見をまとめた点に大きな意義がある。この刊行を契機に、日本の本草学は独自の発展を遂げていくことになったとされ、『大和本草』は「日本の本草学の出発点」として位置づけられている。後の博物学・薬学・農学など諸分野の基礎となった文献としても評価が高い。国立科学博物館では、こうした日本の科学史を物語る貴重な資料を目にすることができる。
国立科学博物館
近世博物館・美術館日本1709年
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